大学受験に利用できる英語資格といえば「英検」でした。
最近の大学受験でちらほら名前を聞くようになってきた「TEAP」って知っていますか?
TEAPは上智大学と日本英語検定協会が開発した高校生のための英語能力判定試験です。
大学受験でTEAPを利用した人が英検に次いで第2位です。
今のところ英検一強なんですが、2020年1.1%、2021年が3%だったのが、2022年には8%まで増えています。
今後どんどん増えていくであろうTEAPを実際に試験を受けたぼくたちが詳しく解説していきます!
- TEAPってどんな試験なの?
- 英検とTEAP、どっちを取ればいいの?
- TEAPが利用できる大学ってどれくらいあるの?
- 効率のいい勉強法は?
大学受験における英語資格「TEAP」とは?
TEAP(ティープ:Test of English for Academic Purposes)とは、上智大学と公益財団法人 日本英語検定協会が共同で開発した英語試験です。
例えば、
- 英語で資料や文献を読む
- 英語で講義を受ける
- 英語で意見を述べる
- 英語で文章を書く
など、大学で学習・研究する際に必要とされる英語運用力をより正確に測定するテストで「TEAP」と「TEAP CBT」という二つの種類が用意されています。
「TEAP」は紙ベースでの筆記試験なのに対し、「TEAP CBT」はパソコンに向かって回答を入力するスタイルです。
大学によってはTEAPを入試の外部試験利用として活用していても、TEAP CBTを活用していないこともあるので注意が必要です。
TEAPには、Reading / Listening + Writing / Speakingを測る4技能パターンと、Reading / Listeningを測る2技能パターンがあります。
これらも大学によって活用している・していない分かれるので、志望大学の募集要項をしっかり確認してください。
英検・TOEIC・TOEFL・IELTS・TEAPの違いとは?
英語資格っていろいろあるけど、何がどう違うの?
まずは、大学受験で用いられている「英検・TOEIC・TOEFL・TEAP」を比較してみます。
特徴 | 測定できる技能 | 必要な レベル目安 | |
---|---|---|---|
英検 | 日本英語検定協会が実施する国内最大規模の英語能力試験 日本の高校生が学校で習う内容に沿って問題が作られている | listening Reading Writing Speaking | 2級以上 |
TOEIC Listening & Reading Test | 英語を母語としない人向けの英語コミュニケーション能力テスト 試験内容は、ビジネスの場を想定した問題が多く出題される | listening Reading | 600以上 |
TOEFL | 英語を母語としない人向けの国際基準の英語能力測定試験 海外の大学への進学を検討している場合に必要 | listening Reading Writing Speaking | 40〜50以上 |
IELTS | 英語圏の国々に留学、就労、または移住するための英語力を測定する、 イギリス発祥の英語試験 | listening Reading Writing Speaking | 4以上 |
TEAP | 大学で学習・研究する際に必要とされる アカデミックな場面での英語運用力を測定する 試験のレベルは、英検準2級~準1級程度 | listening Reading Writing Speaking | 220以上 |
TOEICやTOEFLは、英語を母国語としない人向けの試験です。
TOEICはビジネス英語、TOEFLは海外の大学に進学したい場合必要になる資格と思ってください。
TOEICやTOEFLでも英語資格として利用することができる大学は多くありますが、どちらかというと英検・TEAPのほうが日本の受験に適応しています。
英検は日本の学生が習うレベルに沿って出題されますし、TEAPは日本の大学で学ぶ際に必要な英語能力を測る試験です。
いわゆる、「日本の中高生のための英語能力判定試験」なんです。
もし、どの資格を取るか迷ったら、受験生には「英検・TEAP」をお勧めします。
大学受験でTEAPを利用できる大学は?
TEAPは、上智大学と日本英語検定協会が共同で開発しているため、多くの大学でTEAP利用試験が増えてきています。
日本英語検定協会公式サイトより抜粋
TEAP資格を利用する受験方法
TEAP資格を受験に採用している大学はどんどん増えてきていますが、学校によって「活用方法」が違います。
大学が規定した各技能のTEAPスコアを上回った人だけが出願できます。
公募制推薦や学校推薦などで採用されている場合が多いです。
大学が求めるTEAPスコアを取得すると、入試の得点として換算されます。
大学が求めるTEAPスコアを取得すると、入試の得点に加点されます。
総合判定に加点される場合もあります。
TEAPスコア取得者に対して合否判定の参考とする、または判定優遇措置があります。
大学によって優遇制度が違うので、志望校がある場合は日本英語検定協会の「活用校検索」で確認してみてください。
TEAP資格利用のメリット
大学受験で英語資格を利用する人って、もともと英語が得意な人なんじゃないの?
英語資格をわざわざ取る人って、英語が得意だから取るんじゃないか?って思いますよね。
でも、実は英語資格を受験で活かす場合、英語が得意な人も不得意な人も大きなメリットがあるんです。
一番大きなメリットは、受験当日英語の試験をしなくても済む。ということ。
先に英語資格を取ってしまえば、後は英語以外の教科の勉強に集中できます!
ベストスコアを利用できる
TEAPの試験は年3回。
もし、高2の時からTEAPを受験しておけば、大学受験までに6回試験を受けることが可能です。
英語資格を利用しなければ、それぞれの大学二次試験で一発勝負です。
でも、TEAPや英検を利用すれば、1〜2年間の中で一番点数が高かった結果が受験に利用できるということになるんです。
英語が苦手でも、2年間、正しく勉強し続ければ必ず成績は伸びます。
また、どうしても体調が悪かったりして思ったような点数が取れなくても、挽回するチャンスは何度もあるんです。
それを考えたら、英語が不得意な人ほど英語資格を利用した受験ってメリットがいっぱいあると思いませんか?
TEAPの試験内容は?
英検2級レベルからの出題になります。
英検2級レベルに到達していない場合は、まずは英検2級合格を目指しましょう。
さらに、TEAPは大学教育で遭遇する語彙・場面・分野を想定した内容に特化しているため、留学のための英語力証明となるIELTSの橋渡しも担っています。
TEAPの試験は年3回。
毎年6月・8月・10月あたりに開催されます。
英検の開催が6月・10月・1月なので、どちらか一方を受験するか、もしくは一気に両方受験するか決めて対策をしましょう。
TEAPの試験時間は約3時間半。
結構長丁場なので、集中力が切れないように、休憩時間にちょこっとつまめるお菓子やおにぎりなんかを持参するのがおすすめです。
試験開始 | 試験終了 | |
---|---|---|
リーディング(70分) | 9:40 | 10:50 |
リスニング(約50分) | 10:52 | 11:42(終了予定) |
ライティング(70分) | 12:50 | 14:00 |
スピーキング(約10分) | 14:20 | 17:15(予定) |
TEAPの効率的・効果的な勉強法
TEAPは英検2級レベル程度の問題が出るので、まずは英検2級を目指して勉強することをお勧めします。
その時、4技能をバランスよく伸ばすことが大事。
特にスピーキングに関しては、どんどん実践していくことが大事です。
ひたすら自宅で問題集を解くのも一つの手ではありますが、プロの手に任せたほうが効率よく短時間で伸びる可能性が高いです。
最初は2カ月間の短期集中で英語スクールでみっちり→その後過去問や通信教育で長く英語力を維持するのがおすすめ。
やはり一度、TEAPクラスがあるスクールでしっかり対策をしたほうが、結果的に効率よく試験に慣れることができると思います。
TEAP対策ができる英語スクール
英語が苦手な人ほど、英語スクールで基礎からしっかり学んだほうがいいです。
TEAPや英検といった英語資格は、それぞれの出題傾向や答え方のポイントなどもあるんです。
特にスピーキングのテストがあるTEAPや英検の場合、問題集だけでは対応しきれません。
受験の場合、できれば早々に志望校の求めるレベルの結果を出して、それ以降はそれ以外の教科の勉強に集中したい!
まずはTEAPや英検に対応しているスクールを試してみてください。
やったらやっただけ成果が出る【TEAP問題集】
最終的に過去問をこなすことってすごく大事。
そんなときに利用したいのが、TEAP問題集です。
最初に英会話スクールなどでTEAPの基礎を学んだあとは、ひたすら問題集を解きましょう。
ぼくもTEAP受験の時に利用しました。
TEAP実践問題集を何度かやってみて、もしリーディング/リスニングが苦手、もしくはライティング/スピーキングを伸ばしたい、などと感じたら「技能別問題集」を追加でやり込むことをお勧めします。
大学受験に向けてTEAP対策を始めよう・今からでも間に合う!勉強法:まとめ
大学の様々な入試方式の中で、「英語外部検定利用方式」でTEAPを利用できます。
TEAP を受験して一定のスコアを取ることで、270以上の大学で入学試験の優遇を受けられる上に、TEAP受験が試験対策に役立ちます。
英検利用・TEAP利用、どちらも大学入試において英語力を証明する資格試験であり、大きなアドバンテージになるでしょう。
TEAP利用試験はまだまだ発展途上ではあるので、若干偏差値が下がる傾向にもあるようです。
なので、今がチャンス。
いろんな可能性を模索しながら、自分に合った試験方法で、目標となる大学に合格してください!