「子どもに英語を…とは思うけど、どうやって始めたらいいの?」
「せっかくなら、“勉強”じゃなくてもっと楽しく英語にふれさせたい!」

そんなママ・パパにぴったりなのが、教科を英語で学ぶ「CLIL(クリル)」というスタイル。
聞きなれないかもしれませんが、ヨーロッパでは広く取り入れられている教育法で、日本でもインターナショナルスクールを中心に注目されています。
このページでは、家庭でできるCLILのアイディアや、英語×教科で学べるおすすめ教材・動画・アプリを紹介します。
おうち英語にちょっとマンネリを感じている方にも、楽しんで取り入れられる内容になっていますよ♪
CLIL(クリル)って何?おさらい


CLIL(クリル)とは、Content and Language Integrated Learningの略。



簡単に言うと「英語で教科を学ぶ」教育法です。
たとえば、英語の授業で「be動詞」や「三人称単数」を学ぶのではなく、理科や社会などの“教科”を、英語で学んでいくのがCLILの特徴です。
ヨーロッパを中心に広がったこの学習法は、今では世界中のインターナショナルスクールで採用されています。
最近では、日本の一部の小学校やオンラインスクールでも取り入れられるようになってきました。
なぜ家庭でも取り入れられるの?
「CLILって、インターナショナルスクールでやるものじゃないの?」
そう思われる方もいるかもしれませんが、実はおうちでもCLIL的な学びは可能です。
たとえば――
- 英語の絵本で科学の話を読む
- 英語の歌で世界の国名を覚える
- 英語で観察日記を書く



こうした“英語で知識を得る体験”が、立派なCLILの入り口なんです。
「英語の勉強」ではなく「英語で体験する遊び」から始めれば、英語が苦手なママ・パパでも、自然に家庭で取り入れることができますよ。
1.英語×理科:実験・観察しながら英語でレポート





理科は、CLILを家庭で取り入れやすい教科のひとつです。
なぜなら、目で見て・手で触れて・変化を観察する体験がたくさんあるから。
その体験に「英語」をプラスするだけで、自然に語彙や表現が身についていきます。
英語で観察日記を書くアクティビティ
たとえば定番の「豆を育てる観察実験(Grow a Bean)」を、英語でやってみると…
▼やってみよう!Grow a Bean Experiment
- Bean(豆)
- Sprout(芽が出る)
- Leaf(葉っぱ)
- Grow(育つ)
- Water(みずをやる)
など、理科+英語の語彙が自然にインプットされます。



子どもには、絵を描いて、短い英語のフレーズを添えるだけでもOK!



文章にしなくても、植物が育つ過程の単語をひとつづつ調べたりするだけでも大丈夫です!




動画×ワークブックで取り組みやすく
YouTubeには、実験の流れを紹介している英語動画もたくさん。
「Grow a bean experiment」「Plant life cycle」などで検索するとヒットします。



英語音声で視覚的に理解できるので、親が英語苦手でも安心!
あわせて、簡単な英語ワークシートを使えば、記録や表現の力も自然に伸びますよ。
2. 英語×社会:国旗や文化を英語で学ぼう





社会科の中でも子どもたちが特に興味を持ちやすいのが、「世界の国」や「文化」。
このジャンルは、英語と相性バツグン!遊びながら知識が広がり、自然と語彙力もアップしていきます。
🌏 まずは「国旗」から始めてみよう



色や形がカラフルな国旗は、子どもたちの好奇心を引き出す格好のテーマ。
「This is the flag of Japan.」など、短くて簡単な英文で言えるフレーズも多く、英語初心者でも取り組みやすいです。
🟡 おすすめアクティビティ例
- 国旗カードを並べて「What color is it?」「Which country is this?」とクイズ形式に
- 「Red, white and blue… It’s the U.K.!」のように色や形でヒントを出すゲーム
- 「Flag bingo」や「Matching cards」で遊びながら記憶に残る!
おすすめ!国旗紹介のYouTube動画作りました!





当ブログでは、国旗の名前や色を英語で紹介するkindle絵本やYouTubeシリーズも配信中!



音声や映像で学べるので、未就学児〜小学生まで楽しく学べます♪
▶ YouTubeで国旗シリーズをチェックする
▶Youtubeショートで国旗のフラッシュカード
\国旗絵本は195ヵ国・全9巻/





「英語×社会」は、単語の暗記ではなく「意味あるインプット」ができる分野。
世界を知り、英語も身につく一石二鳥の学びです。
おうちでも気軽に取り入れられるので、まずは国旗クイズや動画から始めてみてくださいね!
3. 英語×プログラミング:楽しくSTEM教育


プログラミングは今、学校教育でも注目されている分野。
英語でプログラミングを学べば、「考える力」と「使える英語」を同時に育てることができます。
💻 英語で操作する=自然と単語が身につく!
子ども向けのプログラミング教材には、英語表記のものがたくさんあります。



たとえば、「run(走る)」「jump(ジャンプする)」「repeat(くり返す)」などの基本英語が、自然と体に入ってくる仕組み。
使う目的がはっきりしているからこそ、意味のあるインプットになるのがポイントです。
🧩 おすすめ教材
英語×プログラミングはとても相性がいいので教材もたくさんあります。
アメリカのAmazonとかを見ると、本当にうらやましい程たくさんの教材があるのですが、日本では日本語対応のものが多いんですよね。



今回は、しっかり日本のAmazonでも買えるおすすめ教材や、スクールを紹介します。
🔹 Osmo Coding(オズモ・コーディング)
iPadを使って、画面上のキャラクターに「コードブロック」で命令を出すプログラミングトイ。
手を動かしながら遊べるので、未就学児から楽しめます。


🔹 Botley 2.0(ボトリー)
英語で操作できるロボットトイ。
カードを使って命令を出したり、実際にボタンを押して動かすので、英語+論理的思考が自然に育ちます。


🔹 Scratch(スクラッチ)英語版
世界中の子どもが使っているビジュアルプログラミングツール。
英語で命令を組み合わせてキャラを動かしたり、ゲームを作ったりできます。



スクラッチ自体は無料で使えるのですが、はじめてプログラミングをするならちょっとハードルは高そうです。
【Global Step Academy】


このコースでは、小学生向けに作られた「Scratch(スクラッチ)」と「Scratch Jr(スクラッチジュニア)」という2種類のプログラミング言語を使います。



また、プログラミングのエラーを修正する「デバッグ」という作業もレッスンの中で学びます。



デバックの作業を学ぶことで、問題点とその原因を特定して対処することができ、問題解決能力を高めることができちゃいます!
\ CLILメソッドが学べる! /





英語とプログラミングの組み合わせは、まさに未来型学習。
「英語がわかるともっと遊べる!」という実感が、子どもたちのモチベーションを引き上げてくれます。



遊びながらSTEM(科学・技術・工学・数学)の入り口に立てる、家庭学習にもおすすめのジャンルです♪
4. 英語×算数:数や図形を英語で体験


「1, 2, 3…」の数字から、かたちや計算まで。



算数も、英語を使って学ぶことでぐっと楽しくなります。
📐 数や図形を“英語で考える”体験を
英語で数や図形に触れることで、「count(数える)」「shape(形)」「add(たす)」「minus(ひく)」などの基本単語が自然に身につきます。
「英語=遊び」のような感覚で、気づいたら算数の力もアップしているのが魅力です。
🧮 おすすめ教材&アクティビティ
🔹 Numberblocks(ナンバーブロックス)
イギリスBBCの人気シリーズ。数字キャラクターが活躍するアニメで、英語+算数が一度に学べます。




🔹 算数カードゲームなど(英語版)
UNOや神経衰弱の要領で、「What’s this number?」などのやり取りをしながら英語と数字に親しめます。


🔹 アプリ:Moose Math / Todo Math
幼児〜小学生向けの算数アプリ。英語音声で出題されるので、耳から覚えるのにもぴったり!
サイト⇒Moose Math
サイト⇒Todo Math
🔹 Mathseeds(マスシーズ)
オーストラリア発、英語で算数を学べるデジタル教材。
アニメやゲーム感覚のレッスンで、「数」「計算」「図形」「時計」などを楽しく学べます。
サイト⇒Mathseeds
🎲 取り入れ方の工夫
- おやつの時間に「Let’s count the cookies!(クッキーを数えよう)」
- 「This is a triangle!(これは三角形!)」と形探しゲーム
- 英語で書かれた算数絵本を読み聞かせに取り入れる



算数は、英語と組み合わせることで“言葉の勉強”ではなく“遊び”に変わります。
英語で数字に触れる時間は、将来の「英語で考える力」への第一歩。
親子で楽しみながら、自然な形で数のセンスを育てましょう♪
5. 英語×音楽・アート:感性も一緒に育てよう


歌ったり、描いたり、作ったり。



子どもが大好きな音楽やアートも、英語と相性バツグンです!
🎶 歌やダンスで“耳”と“心”に残る英語体験
英語の歌は、語順やリズム、発音の感覚を楽しく覚える絶好の教材。



「Sing along(いっしょに歌おう)」のスタイルで、意味が分からなくても自然に口ずさめるようになります。
定番ソングはもちろん、絵本の読み聞かせ+うた(例:Super Simple Songs)など、視覚と聴覚を一緒に使うとさらに効果的です。
🎨 アートで「ことば」を表現する
- 英語で色の名前を言いながらお絵かき
- 「Draw a happy face!」など簡単な英語でお題を出してお絵かき
- 自分で描いた作品に「タイトル」を英語でつけてみる
アート活動は、「感情」「かたち」「色」「動き」など、語彙が広がるチャンス。



言葉にしづらい気持ちも絵にすることで、英語表現につなげることができます。
🎧 おすすめ教材&アイディア
いろいろないろ



色を英語で学ぶkindle絵本を作りました。
この絵本は小学校入学前~小学校低学年くらいの子ども向け。
この色って英語でなんて言うの?
イエローのものって何がある?
この色とあの色を混ぜたらグリーンになるんだよ!



などなど、いろいろないろのえいごも、動物や食べ物の名前も英語で学べます♪
もちろん、Youtube動画も連動して用意しています!
🔹 絵で英語を学ぶワークブック
たとえば「Draw and Write Journal」など、自由に描いて簡単な英語を書くワークができる教材も人気です。


🔹 Sing Alongシリーズ(YouTube)



Super Simple Songs、Pinkfong、Cocomelonなど、小さな子でもノリやすい英語ソングが多数!
🔹 アート英語動画



「Let’s draw ○○」「Paint with me!」など、作り方を英語で説明してくれる動画もおすすめ。
🔹 おすすめ本:『I Ain’t Gonna Paint No More!』
歌と絵本がセットで楽しめる、アメリカの子どもたちに人気の絵本です。
音楽やアートは「正解がない=失敗がない」世界。



楽しみながら、自分のペースで英語に触れられるので、英語に苦手意識を持たせたくないご家庭にもぴったりです。
❓ よくある質問(Q&A)
- CLILって難しそうだけど、英語が苦手な親でもできますか?
-
もちろん大丈夫です!
CLILは「英語で教科を学ぶ」学習法ですが、親がすべてを教える必要はありません。
動画や英語の絵本・図鑑、アプリなどを使って一緒に楽しむだけでも立派なCLILです。
「一緒にやってみようね」という姿勢が、子どもにとって一番の刺激になります。
- どのくらいの頻度でやれば効果がありますか?
-
毎日でなくてもOKです。
週に1回、テーマを決めて遊び感覚で取り組むだけでも、「英語=楽しい!」という印象が育ちます。
たとえば「理科は土曜日に実験」「火曜日は国旗クイズ」など、ゆるく習慣化できるのが理想です。
- 英語力がまだない子どもでも、教科内容を理解できるの?
-
最初は「なんとなく」でOKです!
CLILでは、絵や動き、音声、体験などで理解を助ける工夫がたくさん。
特に低学年や未就学児は、日本語でもすべてを正確に理解していないことが多いため、「感覚で楽しむ」ことが力になります。
- 家庭でCLILをやるときに必要なものは?
-
最低限、特別な教材は不要です。身近なものでOK!
- 図鑑や写真入りの絵本(英語でも日本語でも)
- タブレットやスマホで見るYouTube動画
- 折り紙・ブロック・画用紙などの工作道具
- 身の回りの食材や植物など観察できるもの
必要に応じて、記事内で紹介しているCLIL教材も活用してみてくださいね。
- どの教科から始めるのがおすすめ?
-
理科・社会・アートがおすすめです。
どれも体験ベースで学べる教科なので、英語力より「興味」が先に立ちやすく、自然に英語も入ってきます。
苦手意識を持たせないためにも、「子どもが楽しめる教科」から始めるのがコツです。
まとめ:家庭でCLILを楽しく続けるコツ
CLIL(クリル)は「英語で教科を学ぶ」新しい学びのかたち。
家庭でも、遊びや日常の会話、身近な教材を通して、じゅうぶん実践できます。



大切なのは、完璧を目指すことより「楽しく続けること」。
🌱 無理なく始めるコツはこの3つ!
① 遊び感覚でスタート
まずは「英語でお絵かきしよう!」「英語で数を数えてみよう!」など、子どもが好きなことから始めましょう。
② 親もいっしょに楽しむ姿勢
子どもは大人の姿をよく見ています。「うまく話せなくてもOK!」と笑って楽しむ姿こそ、最高の教材です。
③ 生活の中に“英語のある空気”を
英語の歌や絵本をBGMにしたり、冷蔵庫に英単語カードを貼ったり、日常にちょっと英語をプラスするだけでも、十分なCLILの入り口になります。



CLILは「英語を勉強する」のではなく、「英語を使って、何かを知る・作る・考える」という体験の積み重ね。
それが英語を「道具」として使う力につながり、将来につながる“学びの土台”になります。
家庭でも、小さな一歩から、CLILを始めてみませんか?

